2010.03.17
賑わう看板
佐藤賢太郎

都会も地方も、どこでも地域おこしが課題となっている。ことに過疎化が顕著になっている阿賀町もその対策としてどうしたらよいか、既に動かなければならないところである。しかしこれと言った地域おこしの見本はないのが現状だろうと思います。

私はいつも申していますが、そこにしかないやり方で取り組むことが王道だと思っている。まず地元に中心となる人間がいること、そして外部の人間が集まることができること。さらにそこにあるものを生かす工夫ができること。地元から賛同されなくとも夢をおいかけること。マスコミ受けを狙わないこと、既成の物差しをあてがって町おこしなどはしないこと。つくづくそう思うようになってきた。

ではどうしたらよいのか、すでにコスモ夢舞台は、そのことに取り組んでいます。できるところから、人が夢や希望をもって集まるところから歩きはじめるのです。
   その一例が写真の看板です。どれも手づくりで、仲間が書いて彫ってくださった看板です。もちろん、お金がないので外注などできません。
   仲間のMさん(プロの書家ではありません)が得意の筆で‘十割そば’の字を書き、彫った看板。また画廊を経営する方が書いた‘和彩館’。‘農家民宿レストラン’とKさんが書いて、仲間のOさんが独自の彫りで、思い入れの色入れをして出来上がった看板。石づくりの‘和彩館ギャラリー’は私の書で作品でもあります。それぞれみんな輝いています。これがすべて和彩館の入り口に飾られています。                

これはいったい何だろう。いつの間にか看板がこんなに集まってきて、書道展かな、などと思えるかもしれません。

ともかく人もあまり通らないさびしい村にこんな温もりのある看板がある、それだけでネオンサインとは違った楽しい賑やかさが出てきます。ここは何だろうと気になってきます。つまりこれは、ひとつの地域おこしなのではないかと思えるのです。       

現に最近では、「ここを通りながら、いつも気になるお店でした」と和彩館に入ってこられるお客様もおいでになります。