2006.06.12
元農業指導員ご夫妻・来訪

豊実で魚沼産コシヒカリを超える味の米を作りたいということで、ご指導、ご支援をいただいているFさんの姿勢には、まったく頭が下がる。
川から水をモーターでくみ上げているため、エンジンの調子が悪いというと、往復3時間の道のりを飛んで来てくださる。なるべく地元にいるメンバーで何とかしたいと思うのだが、幸か不幸か、このところ新潟は天気が良くて、すぐに田んぼが乾いてしまうので、一刻の猶予も許されないのである。
今日も暑い日ざしの中、田んぼの草取りをするためにお出でくださった。

一昨日は、元農業指導員Wさんご夫妻をお連れくださった。
なにしろ、農業に関しては、Fさんの師匠というだけあってすごい。その上、考え方、教え方、生き方がコスモ夢舞台と同じで、ともに共感することができた。

この方々との出会いを最も喜ばれたのが、野菜作りをしている佐藤賢太郎さんのお母さんである。
以下、家庭菜園などをされている人のために、一口メモを公開します。

 1.豆類:花が咲いたら肥料を少量やる→花肥
 2.トマト:水はけの良い所に植える、花肥、木(茎)を大きくしない(タバコ1本の大きさ)。
 3.芋類:は肥料をやり過ぎないことが大切。鶏糞を少量。
   サトイモ:芽は1本、親芋だけを残して、小芋、孫芋は取り去る。種芋を植える間隔は
      60cm。
      ジャガイモ:肥料は少量。間隔は今までより広めに植える。
 4.ナス:これだけは、肥料と水が大量に必要。
 5.大根:3〜5枚葉のとき、肩のところに肥料を少量捲く
 6.ネギ:今、自分がやっている間隔(感覚)より広く空ける。間隔が狭いと油虫等がつき
     やすい。肩まで土を被せること
 7.ゴボウと人参:芽が出た時の状態は、2枚の葉が揃ったもの(小さい)と不ぞろい(大
      きくて元気が   良い)ものがあるが、前者だけを残す。
 8.キュウリ:湿気を嫌う。ワラを被せる(蒸す感じ)。

人間の心理として、“大量に収穫をしたい”という思いが出る。そのことが、「肥料を大量に与えたり、種と種の間隔を狭くしたり」という行動につながる。
肥料の与え過ぎは、過保護なしつけと一緒で、野菜などは伸びようという努力をしなくなるという。

畑仕事は雨の日に行う人が多いが、晴れの日の方が良い。雨の日は、水気があるので植えた野菜も一見元気でよさそうだが、厳しい条件の方が良いのだそうだ。
ハングリーな条件の方が好結果を生むのは、野菜だけでなく、あらゆるものに共通しているのではなかろうか。

まったく、普通の常識と違う(反対)の方法だけに、教え方がおもしろい。
今まで、やってきた方法を全く否定するのではなく、少し視点を変え、やり方を少し工夫してみて、結果が出たらその方は納得するのだという。

肥料や農薬を出来るだけ使わないようにという方がJAにいたというから不思議だ。きっと、組織の中ではご苦労されたのではなかろうか。釣りと酒がすきだというこの方も縄文人の末裔だと勝手に思いながら、再会の約束をしてお別れした。(御沓一敏)