2007.02.07

地域再生を読んで

古木修治さんから地域再生を考える著書を送っていただき、読むことになった。それも、今年シンポジウムのテーマであるから当然学ぶべき事なのでありがたいことであった。黒川村の地域おこし、そして内山節氏の著書、さらに豊重哲郎氏の地域再生を読ませていただいた。みんなそれぞれ違う。黒川村は行政のトップが夢をもって国からの補助金を使いながら夢をつくり過疎を活性化した。内山氏は労働の正しい見方、人間が農にかかわることの大切さ。現代社会の仕組みと根本問題を学んだ。これは地域おこしでないが夢をもつには根底にしに言わんとする哲学や理念を持つことが大切であると思った。

最後は鹿児島県の人口300人の柳谷集落で行政に頼らない村おこしに成功し政府農村も出る選定になった話であった。これが一番私たちに近いやり方であろうと思った。しかし全てみんな違う。一つを見てこれがわが村にはいい方法だなどとは当てはまらない。それぞれ独自、独創しかないそう思った。皆条件が違っているから。
 黒川も柳谷も人並みはずれたリーダーがいること、二人の話は具体的でとても解りやすい。ことに豊重氏は自分で書いた本だからはっきり自信満々で言い切っている。リーダーの条件初めさまざまな実績をバックに言い切っている。「環境、農業、福祉、教育は私が打ち出した私流テーマであり企画である。」と言っているように広く生活に結ばれたポリシーを持っている。荒廃する教育にあっての生徒とのかかわりも書いている。シンポジウム参加の方は是非読んでほしい。

  私たちと違うし、私には豊重氏のようにできないことは明白である。同じでなくともいい。同じであってもおかしい。今はそう思う。
  夢を創るにしても違いがある、 鹿児島の豊重さんは住民から信頼されている。私は信頼されていない。全住民参加によって地域を活性している理想な形であるが、私は都会の仲間によって夢舞台をつくり始めた事。しかも仲間と語らう場を創ることから始まった。自分たちがまず元気になる事を目的に行動した。そもそも私は行動の原点は地域おこしに始まったのでなかった。一人一人が輝く事、感動する人間交流の場を作ろうと鮮明に打ち出すようになって、私達がやっている事が地域おこしにも役立ならば後から考えた。そしてイベントは村の人が必要ともしないアートから手がけていった。

  しかし私は思うのだか阿賀町豊実ではとっても活性化などとは今まで通りのスタイルではできようはずがない。5年後おそらく人口は半分になる恐れすらある。そんな中でこんな導入によって夢を一歩ずつ、つくるのも独創的なこの地域にあったやり方なのだと強く思う。行政の方に知っていただきたいものだ。全国の成功例を挙げた大学の先生は成功の本質と言ってまとめられた。先生は実践されたわけだないが、それは私達が考えている事そのものであった。今、地域と連携し動き始めようとしている。そう期待している。
  
  現実この「地域におけるふるさと興しビジョン」の実践例を持ってこの秋のシンポジウムに臨もうとしている。11月シンポジウムの形も見え始めた。11月まで毎日考えていく、パネラーも固まりつつある。実践を積みながら行動し考えながらその日に向うつもりだ。
  
  まだ鹿児島のようにはっきりとした経済性も出ていないし、村人からも褒められてもいないが夢実現を期待し、持ち続けてゆく。
  それは現代社会にあって人間の幸せな生き方を示唆しようとしているからだ。一地域の成功と言うのでなくて悩める現代社会に生きる生き方を考え、行動したいから。
                                 (佐藤賢太郎)